公益財団法人花と緑の農芸財団

成田空港 空と大地の歴史館

 [成田空港 空と大地の歴史館]は今年6月23日(木)、航空科学博物館(山武郡芝山町)の敷地内に開館しました。 日本の高度成長期、羽田に次ぐ国際空港建設の必要性が高まり、候補地が二転三転する中、1966年(昭和41年)7月4日佐藤栄作内閣(当時)が、新東京国際空港の建設予定地を千葉県成田市三里塚地区に決定、その後1978年(昭和53年) 5月の開港に至るまでの12年間、多くの犠牲を伴いながら建設推進派と反対派の対立が繰り広げられました。

館内は、【1】どんなところへ 【2】空港のはじまり 【3】1970年前後の社会 【4】流血の日々 【5】成田開港 【6】長く重い時間 【7】シンポジウムと円卓会議 【8】地域にさす光 【9】成田空港の今・未来―― 9つの展示コーナーに分かれています。

 「成田空港がどのような経緯を経て今日の状態に至っているかを明らかにし、その歴史に拘わってきた様々な立場の方々の苦労、苦闘、想いを伝える」をコンセプトとし、[NAA歴史伝承委員会]及び[同委員会地域専門部会]が、専門家や地域住民の意見を聴きながら開館準備を進めて来た(NAAプレスリリースより)そうです。開港から33年。開港後も続き、今も残る反対運動。行政と司法と地域住民――ボタンの掛け違いが生んだ悲劇の歴史を二度と繰り返すことのないよう今一度振り返り、その望みを後世に伝えるよい機会なのかも知れません。

 愚直に「花の心」を提唱しながら、長引く闘争の終結を訴え続けた当財団の設立期に思いをはせるとき、展示パネルや展示物、館内で流されている証言ビデオがあまりに重く生々しく、胸がふさがれる思いです。

[花と緑と農芸の里] からは自家用車で空港方面へ約10km。

成田空港 空と大地の歴史館

information

■住所 千葉県山武郡芝山町岩山113-2(航空科学博物館敷地内) [googleマップで見る]
■TEL 0479-78-2501
■入館料=無料
■開館時間=10:00〜17:00 (入館は16:30迄)
■休館日=月曜日(祝日または振替休日の場合はその翌日)・年末年始・その他展示替えのための臨時休館
■駐車場=無料
■WEB SITE = http://www.rekishidensho.jp

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