バラと都電荒川線
都電荒川線は三ノ輪橋停留場(東京都荒川区)と早稲田停留場(同新宿区)間を走る路面電車。路線距離は12.2km、30の停留場を結んでいます。1911年(明治44年)に開通した王子電気軌道が戦時中の交通統制により東京市電気局(当時)に事業譲渡され、一部の廃線や系統の統合を経て1974年(昭和49年)からは現在の都電荒川線に呼称変更されました。
かつて東京都内を縦横に走っていた都電ですが、次々と廃線され現在唯一残っている路線が荒川線です。「チンチン電車」の愛称で親しまれた時代を想わせるレトロな新世代車両9000形が走る沿線風景は急激な市街化によりすっかり様変わりしましたが、1985年(昭和60年)から荒川区がバラによる緑化事業を開始し、現在約140種13,000株にものぼるバラが植栽されています。
その管理の一端を担うのが、ボランティアグループ[荒川バラの会](2002年結成)の皆さんです。現在5班72名で活動中。
年間を通して剪定、施肥、花ガラ摘み、雑草取りなどきめ細かな管理をされています。
道行く人に「きれいですね」と声を掛けられたり、花鉄カメラマンを見掛けると、より一層活動に励もうと決意を新たにされるそうです。