日本の空の玄関[成田国際空港]を、花と緑でいっぱいにする試みは、
(財)花と緑の農芸財団の設立と同時に始まりました。
長嶋茂雄理事長(当時)が、自ら空港公団(現・NAA)に赴き、プレゼンテーションを行い実現しました。以来20年、ほぼ毎日(週1回の交換及び月1回の大交換日を含む)空港内の様々な場所に花と緑を届け、管理し続けています。
入れ替え用の花鉢やプランターと、メンテナンス道具を満載したトラックが東峰農場を出発するのは、早朝5時。スタッフ各自が写真入りのIDを提示、厳重なセキュリティチェックを経てオープン前の空港内で作業は始められます。
第1ターミナル・第2ターミナルの出発・到着ロビーに置かれた大きな寄せ植えをはじめ、各ウイングの「動く歩道」際やカウンター脇、レストラン街など空港利用者の動線に沿った配置がされている他、チェックインカウンターを通過したサテライト内の総合免税店や世界の高級ブランドショップの並ぶ[NARITA・NAKAMISE(第1)]・[ナリタ5番街(第2)]の華やかな通路や、新設のキッズルームへも花と緑を演出します。
作業時間の制約や、利用客の増減に合わせてふたつのターミナル間を何度も往復し、その作業距離は1日で数キロメートルに及びます。

――― 私たちはこれからも、日本全国・世界各国から訪れる多くの利用客にとって、ただ通過するだけの空港ではなく、心や体の休息場所・癒しの空間としてもっともっと花と緑であふれた空港作りを提案して参ります。


「昨年の第1ターミナル拡大オープンに伴い、花や緑の需要は増えています。それでも、欧州や東南アジアの空港に比べて日本の空港の緑化はまだまだという気がします。訪れる方々に喜んで頂けるような高いセンスも求められています。これからも、花と緑にあふれた空港への新しい提案をどんどんしていこうと思っています。」        (農)花の生産舎組合 貴島則雄代表理事・談